SUUMOが発表する「関東版住みたい街ランキング」では4年連続で横浜が1位らしいのだけど、関東圏内とはいえ、20年間あっちこっち出掛けてみた感想として、「何処もかしこも大差ない」というのが正直なところである。
もしかしたら、住まないと分からない良し悪しがあるのかも知れないが、そんな事よりも、住居選びで最も重要視すべきは「コンビニまで徒歩何分か」です。
結局、住んでいると聞いて1番悔しいのは、世田谷でも吉祥寺でも港区でも無く、「コンビニの上」である。一階がコンビニなら24時間人通りが絶えず、最低限の治安は保証されている。大雨でも体調の悪い日でも、階段を降りさえすれば何でも調達出来るし、かと言って飲食店の様に「上の部屋には虫が上がってくる」なんていう弊害もない。
コンビニの上ほど便利で安心な部屋は無い、と本気で憧れていたのだけど、いざ、上にアパートが立つコンビニを通りがかってみたら、どこからか結構な音量で「ウィーン」という機械音が聴こえてきた。
音の出どころは、コンビニの外壁に取り付けられた大きな箱型の機械からである。室外機と言われれば巨大な室外機のような気もするが、コンビニの冷蔵設備とかだろうか。
これは、真上の住人は相当うるさいと思われる。24時間、大音量の「ウィーン」と共に生活しなければならないのか。寝に帰るだけの家だとしても、そもそも寝付けるかどうかが怪しい。コンビニ付き住居の意外な盲点であった。
聞くところによると、自動販売機も、敷地内にあると結構うるさいらしい。
「便利なものと共に生活する」ということは、「便利さを得るために代償を払いながら生きていく」というのが真実なのかも知れない。
多くを手に入れられた人間は、他人より多くのものを手放している。