時間

時間は一方向に進んでいるか。

 

全ての物事は繰り返しており、分かりやすいものだとファッションの流行、政治の流れ、息を吸う・吐く、朝と夜、春夏秋冬、宇宙の誕生と消滅、必ず一定の周期で繰り返し、また最初と同じスタートを切り、同じゴールへと辿り着く。息を吸って吐き、朝が来て夜が来て、また朝が来て、春夏秋冬を何十回か繰り返し、1人の人間が死に、何億年かかけて人類が絶滅し、地球が消滅し、宇宙が点に戻り、そして、ビックバンから物質が生まれ、生命が生まれ、人類が生まれ、息を吸って吐き、朝が来て夜が来る。同じことの繰り返し、永遠にループしているように見えるが、本当にそうだろうか。

十進法で考えてみる。1.2.3.....8.9.10の10個を1セットとすると、20は1〜10の2セット分であるが、1〜10の1と、11〜20の11は全くの別物である。1〜10と11〜20の10個分の流れは同じだが、1は初期値(0)から1番目であり、11は1〜10がある上で次の1番目である。

繰り返しているもののスタート地点は毎回初期値ではなく、何セットか繰り返して、その上での1であって、全く同じことを繰り返しているのではなく、中身が同じ "1セット" を積み重ねて行っているだけなのではないか。

何故なら、繰り返す度に0に戻り、毎セット同じことの繰り返しなら、時間さえも先へは進めないからである。逆に言えば、時間の様に一方向に進み続ける絶対的な流れがあるから、何回も繰り返し(を積み重ねること)が出来るのだ。毎回0から、例えば "無" から始まっているように見えて、実は何百回分の繰り返しを経て、何百1回目のビックバンなのである。

と言うことは、私は、ここまでの何千回何億回分の繰り返しがある上での、"何億人と、1人目" の私であるから、今現在の私が歴代最強のはずだが、どう考えても、何億人分の人生が反映されているとは思えない。

 

世界は毎回0に戻っている訳では無い、しかし、毎回0からのスタートで、毎回同じことを繰り返してしまうのは何故か。時間が、一方向に進み続ける絶対的な流れでは無いからである。そういう結論になった。全てが繰り返しているのなら、時間さえも、球体の表面を走り続ける様に、一見すると進んでいるが、ずっと同じ場所を廻り続けているのである。

 

さて、私がこの結論に至るのは、はたして何億回目なのだろうか。

 

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