8月24日(紙面)

お金の無い若者が、手軽に最新の情報やデザインに触れられる媒体として、ファッション雑誌は偉大な存在である。

読み手の性別・年齢層がはっきりしており、1冊を通して一貫したテーマと、それを一言で伝える表紙のキャッチコピー。ページをめくれば、細部まで抜かりなく拘られた写真とデザインに、毎月本屋の雑誌コーナーで感嘆してしまう。

 

 

雑誌が好きだけれども、毎月何冊も買うのは流石に躊躇われる。好きな雑誌を厳選しみても、最低3冊=2000円ほど。雑誌以外にも、何だかんだで毎月1500円分は文庫本を買ってしまうから、合計で3500円。毎月3500円本屋に払えるほど裕福では無い。

じゃあ、楽天マガジンみたいなサブスクで読めば良いのではと思い、各社の配信数や値段を比較していたところで、「今時、雑誌はウェブサイトも運営している」という事実に気がついた。

 

 

本誌の電子版ではなくて、雑誌のホームページである。何となく存在は知っていたが、せいぜい本誌のサブとしてあるだけで、インタビューの裏話とか、未公開カットだとかを載せているだけだと思っていた。

とんでもない。1番好きな雑誌『POPEYE』のウェブサイトを開いて、びっくらこいてしまった。

 

紙の本誌と遜色ないクオリティの記事が、とにかく豊富に載っている。紙面と違い、過去記事のストックもあるので、読んでも読んでも読み切れないほど記事がある。しかも、記事ごとにヘッダー・本文の色・背景色が変わったりと、ウェブでしか出来ない、イカしたデザインがてんこ盛りである。

 

1番驚いたのは、「本日の予定はこちら!」のコーナー。今日の日付が大きく表示され(この日付の数字もイラストで、もちろん毎日変わる)、今日放送のラジオ番組のリンクや、おすすめの記事、そして「本日のBGM」がToDoリストとして毎日更新される。『POPEYE』の読者に刺さるコンテンツを「今日はこれね!」と丸ごと提案してくれるのである。

 

月毎の本誌を買わなくとも、毎日のウェブ更新をチェックすれば、下手したら紙面よりも多くの情報を知ることが出来る。

 

 

雑誌の電子版サブスクは保留にして、しばらくは各誌のウェブサイトを徘徊してみようと思う。紙の本誌は「紙として手元に残したい時だけ買う」日も、そう遠くはないかもしれない。

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