3月31日(皮膚とヘルシア)

45度の風呂に入るには覚悟と我慢が必要で、しかし、45度の白湯はぬる過ぎて飲みがいが無い。

身体の表面と内面と、熱耐性が備わっているのは意外にも、内面の粘膜の方である。皮膚と粘膜とでは粘膜の方が厚いのか、それとも刺激を受信する神経が、皮膚の方が敏感だからか。

人間がもしも皮膚の臓器を持ち、粘膜で覆われた身体で生活していたら、鍋や茶碗蒸しやグラタンの文化は存在せず、80度の風呂でリラックスしていたであろう。

 

 

脂肪燃焼効果を謳う飲み物と言えば、最近では専ら『特茶』等お茶が主流だけれども、10年以上前、ダイエット飲料として最初に登場したのは『ヘルシア』のグレープフルーツ味だったはずである。

脂肪燃焼成分が珍しいからか、ボトルは500ml無い細型で、グレープフルーツ味にしては渋味が強すぎる、にも関わらず1本150円近くもする、随分と強気な商品であった。

他に競争相手が居ないから、当時のCMは「脂肪を消費しやすくするのはヘルシアだけ」が謳い文句で、これだけの確固たるブランディングにも関わらず、あっさりと濃厚カテキン緑茶に追い越されてしまったのは何故か。

今は亡き『ヘルシア グレープフルーツ味』に想いを馳せる、春。

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