都内で好きな場所と言えば、有楽町である。
駅を出て数十メートル歩いてみればAppleストアや馬鹿でかいユニクロやら、土地も街並みも景色はほとんど銀座である癖して、「いえ、そんな高級感などとんでもない、山手線の一駅に過ぎませんが」と、高架下に狭い飲食店をごちゃごちゃ詰め込んで、駅目の前に格安ドラッグストアを据え置く余裕がある。
実に日本的でハイカラな街である。
先日のブログで書いたように、私は "人間としての価値を最低限維持する為のルール" を自分に課しているのだけど、その中に「大事な予定の前日には脇毛・腹毛・すね毛を剃る」というのがある。
露出する・しないは関係無く、「毛を剃った」という事実そのものが重要であり、原理としてはSMと通じることがある。
"精神としての自分が、肉体の自分を支配している" 状態を作り出すことにより、精神と肉体のリンクが途切れるのを防ぎ、"自分が自分である覚悟" がなされる気がするのである。
剃毛プレイなるものが存在するからSMを引き合いに出したが、そもそも "自分で自分にルールを課して達成する" ことで得られる征服感と満足感は、SMにおいての快感と同じ性質でなかろうか。
まるで "ひとりソフトSMプレイ" だが、本物と違うのは、自分の精神と肉体、支配する側とされる側の間に、微塵も愛情が無い点である。