10月31日(パッケージと自撮り)

初めて使うブランドの眉マスカラを購入した。パッケージがシンプルでオシャレだから、買い換えるのを楽しみにしていたのだ。外側の包装フィルムを剥がすと、もう一枚フィルムが巻き付いている様に見える。ぴったり付いているから、仕方なくカッターで切れ込みを入れ、下からめくり上げて剥がすと、容器のボトル本体が見えてしまった。2枚目のフィルムは、ブランド名などのデザインが印刷されているフィルムであった。これでは結局、ただ透明なボトルの、味気ない眉マスカラである。

 

"自撮り" が何のための行為なのかは永遠の謎だけれども、自撮りが出来る人間は、自分の顔を肯定否定する以前に、"写真に写す価値がある" と認識している。出掛けた先で、風景を写すなら、自分も一緒に写りたい、自分が何をしていたか、写真に残したい、と思っているはずだ。私は、自分の顔について否定はしないが、肯定もしていない。わざわざ写真に写す価値があるかと言えば、あらかた見渡した限りでは、値する理由が見当たらない。とは言え、SNSで反応を得る戦略として、自撮りが必要不可欠であることは自覚しているので、しかし、それなら如何にかして美人に写りたいと思ってしまうのは、人間が人間らしい理由である。

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